
板橋ビューネ2025/2026
〈古典だらけの国際演劇祭〉
ディープフェイクはシュルレアリスムを超えるのか?
あらゆる情報が錯綜し、プロパガンダを拡張することも容易になった今日、政治の腐敗と戦争の暴力は、人々を右か左かというようにではなく、人々を上か下かに二分するようになった。
これは労働階級闘争ではなく、倫理の闘争であって、おとなしく黙する上品な階層は政治上は存在しないことになっており、うるさく騒ぎ立てる下品な階層は政治の味方となり、古き良き倫理をことごとく破壊していく。
現代はいわば、『ユビュ王』の寓話を実現しているのであり、資本の運動を加速させる未来派的な暴力こそが正義である。今から100年前にあったシュルレアリスムは、人が人を超える、その能力と姿を追い求めてきた。現代はシュルレアリスムの悪夢が実現した世界であるとも言える。
ディープフェイクは、人々が信じたいと願う情報を提供する新しい宗教であり、人々は敬虔にも毎夜毎夜、スマートフォンを両手に掲げ、神のお告げを聞いている。
演劇は、人々がディープフェイクから目を逸らし、偽りのない身体を目の当たりにする数少ない集いの場であるが、人々が集まり、真実あるいは虚構を共同して作り出すという点において、祝祭的な性質を持たざるを得ない。祭のあるところには、大きな物語が想像される。
演劇とは、物語という虚構を土台としなくては存在しえないものであり、祭のないところに演劇は存在しない。
ディープフェイクは、いわば資本主義を超えた超人的な憧れもしくは夢であり、横暴なユビュ王なのだ。祭・共同体・資本主義は、ユビュ王の力を借りながら、自らを解体してしまっている。
〈参加条件は、作家が亡くなっていること〉
サイマル演劇団
青い鳥
原作︎/モーリス・メーテルリンク
翻訳/堀口大學(新潮社刊)
構成・演出・美術︎︎/赤井康弘
2025.12.11thu 20:00
2025.12.12fri 15:00/20:00
2025.12.13sat 13:00/18:00
2025.12.14sun 13:00/18:00
出演/葉月結子
赤松由美(コニエレニ)
大美穂
イトウエリ
料金︎/一般3500円 学生・障がい者割2000円
高校生以下1000円
サイマル応援チケット10000円
サイマル《超》応援チケット30000円
チケット予約︎/https://stage.corich.jp/stage/403026
問い合わせ/info@subterranean.jp
080-4205-1050(赤井)
照明︎プラン/麗乃(ABC)
照明操作/こむぎ(あをともして)
音響︎/豊川涼太(街の星座)
衣装/サイマルお針子団
舞台監督︎/大山ドバト
宣伝美術︎/伊東祐輔(おしゃれ紳士)
制作/サイマル制作団
企画・製作/赤井康弘
協力︎/長堀博士 山田尚古 日本文藝家協会
主催/サブテレニアン
サイマル演劇団
上演時間︎/60分(予定)
これは、だれの「青い鳥」なのか? 誰もが知るメーテルリンクの名作を、〈贈与〉をテーマに他のテキストも組み込みながら、キメラのような作品として上演する。劇場は特権的な空間である。演る者も見る者も特権的である。劇場に集うものが、社会にいかなるものを還元できるかに焦点を当て、物語の消費ではない演劇を生み出していく。ポスト・フェストゥム(=祭りのあと)には悲しみがあるか。これはカーニヴァルか革命か?
演出家・赤井康弘の一人劇団。95年、仙台で旗揚げ。以後、東京に拠点を移す。06年、サブテレニアンを開館。以降、古典作品を上演。俳優の身体性を軸に、物語から距離を持ち、そこから離れようとする身体と近づいてしまう精神とのせめぎ合いを、硬質な身体と独特の発話で、主に不条理劇、前衛劇として上演。17年、韓国・礼唐国際舞台芸術祭に招聘。22年、ポーランド・国際ゴンブローヴィッチフェスティバルに招聘。準グランプリを獲得。


Not in service
『The Indifference Engine』
〜NIS Komm wiz me Reading style〜
原作:伊藤計劃『The Indifference Engine』(ハヤカワ文庫 JA)
構成・演出:村岡正喜
2025.12.18thu 〈TEAM FB〉20:00
2025.12.19fri 〈TEAM YR〉20:00
2025.12.20sat 〈FB〉12:00/〈YR〉16:00/〈FB〉20:00
2025.12.21sun 〈YR〉11:00/〈FB〉★15:00/〈YR〉★19:00
開場は開演の20分前
出演︎︎/小倉愴
きしもとえな
北宮伊織(劇団美辞女)
けいいちろう
こだま(STAGE D)
柴田周平
ともなが舞
生田メリ(劇団美辞女)
松原一郎
山﨑萌
山畑拓之
料金︎/前売/2500円 当日/2800円
★大楽特別料金
前売/2000円 当日/2300円
チケット予約/nis_config@hotmail.co.jp
舞台監督/しますえ茶髪(劇団美辞女)
照明/てるう
フライヤー・映像/得地弘基(お布団)
フライヤー表面デザイン/you geek
音響/not in service
音響セッティング/吉平真優
制作補佐/しますえ茶髪(劇団美辞女)
ぼくは、ぼく自身の戦争をどう終わらせたらいいのだろう———
戦争が残した傷跡から回復できない少年兵。
終戦後の環境で彼は、
その「心」に「注射」を打たれる運命となる…。
「ゼロ年代最高のSF作家」、伊藤計劃が遺した代表的傑作短編。
2006年設立。
創作、既成問わず作品を送り出している。
創作の登場人物たちは言葉が「壊れて」いたり、
目線がひねくれていたり、他人を見下していたり、挙動不審な感じでよく登場する。
東京在住のナード(Nerd)を自称する主宰と、この世界の、摩擦反応の結果としての作品を残していく。
劇団HURY
キム・ボチャク
原作︎︎/ゲオルク・ビューヒナー(ヴォイツェク)
脚色・演出︎/ユ・ジュンシク
2026.01.17sat 19:00
2026.01.18sun 15:00
出演︎/ユ・ジュンシク
イ・キョンミン
ペ・ジェヒョン
ユ・ヒリ
キム・ドンユン
料金︎/一般3500円 学生・障がい者割2000円
チケット予約︎/yoyaku@subterranean.jp
問い合わせ/080-4205-1050(赤井)
音楽/ユ・ヒオ
人形デザイン・製作/ジョイアイカンパニー
舞台美術/ユ・ジュンシク
映像デザイン/イ・ホヨン
メイクデザイン/イ・ワンイル
撮影・舞台監督/ソン・ウンジョン
人形操作指導/ペ・ジェヒョン
上演時間90分
韓国後上演、字幕なし。
全世界で資本主義が極度に膨張し、AIが急速に私たちの生活に押し寄せてくるこの世界において、支配層と被支配層はますます激しく二極化している。ディープフェイクをはじめとするあらゆるメディアの洪水に溺れつつある私たちは、かつてのように被支配の圧迫を一次元的に自覚することすらできない。私たちはただ互いに怒り合うだけだ。メディアに囚われ、瞬間的なドーパミンで何とか(?)生き延びる、我々被支配下層民のシュルレアリスム的な生活の様相を、人形と俳優たちと共に表現する。
1990年、韓国休戦ラインの都市・議政府市で創設。ソウルで「昌洞劇場」を運営している。
韓国の分断と、そこから生じた韓国社会の不条理を告発し、さらにワンコリア及びそれが象徴する平和と愛を追求する創作に注力してきた。主な作品として<出会い>、<腰のハムレット>、<コリアン・ロミオとジュリエット>、<還郷>、<アントン・チェーホフの『愛3』>、 <マラー/サド>などがある。

<あらすじ>
現在、韓国。
庶民のキム・ボチャクは妻イ・マルヒと懸命に生きている。
キム・ボチャクは非正規職で、「コパン」という会社の物流センターで夜間積み込み及びトラック輸送を行っている。それだけでは生活が成り立たず、隙間時間に、とある博士の研究室で臨床実験のアルバイトもし、昼間はコンビニのアルバイトも、コパンの休日には代行運転もする。
妻マルヒも生活費を補うため共働きでカラオケのホステスのアルバイトをしている。
庶民なら皆そうであるように、キム・ボチャクの余暇や趣味生活といえば、隙を見てスマホを
覗き見ることだ。主にスポーツ、ゲーム、アニメ、ゴシップ(ニュース)、アダルト動画など。
コパンの社長はクラシックなタイプのオタクで、髭剃りも昔ながらの方法を頑なに守っている。ちょうどキム・ボチャクが少年院で理容技術を学んだ際、昔ながらの髭剃りも一緒に習っていたことが研究所の博士を通じてコパン社長に伝わり、二日に一度社長の髭剃りを担当している。もちろん、そこそこの副収入にもなっている。博士の臨床実験対象者の役目を果たして得る副収入もなかなかだ。
コパン物流センターは、かつて朝鮮戦争時に中国共産党(赤軍)を大量虐殺した場所だという噂が絶えなかった場所に建てられたもので、実際に工場を建設するために土木工事をした際、人骨が山ほど出てきた――とキム・ボチャクは語る。
過労のせいか、キム・ボチャクは精神錯乱の症状が現れ始めているようだ。妻マルヒが市の野球チームの監督と浮気しているようだとキム・ボチャクは考える。
ついにある日、キム・ボチャクはマルヒと野球チームの監督が一緒に踊っている酒場にこっそり訪れ、現場を確認する。

カムパネルラ
閉
原作/アルチュール・ランボー
作・演出︎︎/容原静
2026.01.31sat 17:00
2026.02.01sun 15:00
出演︎︎/上村歩愛
後藤維摩
坂田朋哉
辰氣玄馬
容原静
料金︎/1000円
チケット予約︎/campanella0099@gmail.com
問い合わせ先:同上
宣伝美術・舞台照明・舞台監督/容原静
みつかった何が? 永遠が海が太陽にとけこむ──。ジャン=リュック・ゴダール「気狂いピエロ」で引用されたランボーの詩を想いながら劇場で演劇を。
儘ならない愚直さに光を差す。東大阪市を拠点に活動。
街の星座
リリス
原作/ミハイリ・セメンコ
演出︎︎/豊川涼太
2026.01.22thu 20:00
2026.01.23fri 20:00
2026.01.24sat 15:00/19:00
2026.01.25sun 13:00/17:00
出演︎︎/佐倉ゆい花
まるも
小河タイラ
サテライト☆ちぐさ
青木友菜
他
料金︎/一般3000円 高校生以下500円
チケット予約︎/
https://shibai-engine.net/prism/webform.php?d=y5keywcm
問い合わせ先/machinoseiza@gmail.com
舞台監督/コトデラシオン(十六夜基地)
制作/街の星座
照明/豊川涼太
音楽/kawahaze
音響操作/えさわけい
衣装/佐倉ゆい花
ヘアメイク/えさわけい
1919年、ウクライナの未来派詩人ミハイリ・セメンコが描いた幻想的な詩劇。
美しい言葉を操るが気の弱い「第一の男」と、荒々しくも情熱的な「第二の男」が、魔性の女リリスをめぐって激しく対峙する。
多様な文化が交錯するウクライナの個性が息づく作品を、音楽的アプローチで挑む。
難解にして魅惑の詩劇、日本初演。
キラキラ・妄想・ユメモノガタリ
街の星座(マチノセイザ)は
主宰豊川涼太を中心とする劇団。
現在劇団員は計7名。
2019年、「銀河鉄道の夜」(原作:宮沢賢治)で日韓ツアーを敢行。
韓国・礼山、礼唐国際大学演劇祭 特別賞受賞。
丁寧な会話劇から身体性に溢れた作品まで幅広い作風で、音楽的でパーカッシブな演出を行う。

問い合わせ/info@subterranean.jp
080-4205-1050(赤井)
宣伝美術︎/伊東祐輔(おしゃれ紳士)
企画・製作︎/赤井康弘 よこたたかお 長堀博士
主催/サブテレニアン